お子さまの歯を守るためにできること
お子さまの歯を守るために大切なことは、お父さま、お母さまがお子さまの歯に興味をもっていただくことです。
仕上げ磨きも、ただ歯磨きするだけではなく、こどもの歯って何本はえるのかな。どんな形しているのかな。歯並びいいのかな、悪いのかな、って。
そこから、たくさんの気づき、疑問が得られることでしょう。
私たち歯科医院がすることは、フッ素を塗ったり、歯の汚れをとったり、むし歯を治療したりすることだけではありません。一番大切な仕事は「お口のケアの正しい知識をお伝えすること」です。
お母さまが仕上げ磨きをしっかり行っているのに、むし歯ができてしまうお子さまもいます。
原因は、磨き残しだけではなく、お子さまのむし歯に対する知識不足だったりすることもあります。たとえ1日3回磨いても、日頃の生活習慣によっては、むし歯ができてしまうこともあるのです。むし歯の原因を一緒に考え、お伝えすることこそ一番大切だと考えています。
気づき、疑問を全部ご自身だけで解決しようとすると、とても大変です。
どんなことでも調べやすい時代にはなりましたが、必要な情報を正しく得ようとすると、とても難しいですよね。
ぜひ、私たちにご質問ください。お悩みをお聞かせいただけたら、とてもうれしく思います。
お子さまを歯医者嫌いにさせないために・・・
お子さんの歯にむし歯ができかけているのに、痛みは我慢できるからと親御さんに内緒にしていることがあります。この場合、むし歯が悪化して痛みを我慢できなくなった時に、初めて「歯が痛い」と親御さんに訴え、急いで歯医者に行くことになります。
このようなひどく悪化したむし歯の治療は回数が多くなり、処置内容も大掛かりなものになってしまいます。そのため、お子さんは歯医者に悪いイメージを持つようになり、検診に行かなくなったり、以前よりもさらにむし歯を放っておくようになったりします。
こういったことを少しでも防ぐためには、ご家庭でのご協力も欠かせません。親御さんは、「言うことを聞かないと歯医者に連れていくよ！」「歯科医院に行って歯を抜いてもらうよ！」といった、歯医者に対してネガティブなイメージを持たせる発言は避けていただくようお願いします。
歯科医院は、主に検診や歯のお掃除といった予防治療を行っている場所であり、たとえむし歯になったとしても早期に発見することができれば、ほとんど痛みなく治療できます。普段からお子さんと気軽に検診やお掃除に来ていただくと、お子さんが歯医者嫌いになることもなく、きれいで健康なお口を維持していくことができます。
お子さまのはじめての歯科医院として
当院では、お子さまに歯科医院は安心できる場所、楽しい場所だと感じていただけるようにすることが大切だと考えています。
初めてのお子さま、ご来院された時に泣いてしまうことがあります。それは、何をされるかわからず、ただただ怖いからです。そういった時に、大人の都合で頑張りすぎると、トラウマになり、長期的に『歯医者嫌い』になってしまいます。
不安を明らかに感じているお子さまには、すぐには治療せず、まずは保護者さまと一緒に座って、歯ブラシだけ、フッ素だけなどのことをして、院内の雰囲気に慣れていただきます。場合によっては、お母さまがお口の中をお掃除してもらっているところを見せて、安心感を持ってもらうこともあります。歯ブラシだけで泣いてしまっても、痛いことをされなかった、優しくされたという経験。少しずつできたという成功体験がお子さまの成長につながります。
そして歯科医院に慣れてきたら、治療を開始するようにしております。
ご来院時のお願い
お子さまを歯医者に連れてくる際、治療する日なのに「何もしないよ」といった嘘はつかないようお願いします。それを信じていたのに治療をされると、歯医者嫌いになってしまいます。もちろん脅すことも避けていただき、「頑張ろうね！」「きれいにしてもらおうね！」といった言葉で励ますようにしましょう。
実際に治療する際は、極力痛みがないよう最善の努力しております。
また、痛いのが嫌だと抵抗するお子さんを押さえつけて治療するといったことは基本的にいたしません。
